道外禁止の部屋 ワム23000
ワム23000は昭和13年に誕生した有蓋車です。後に大半は2段リンク化され、ワム90000に編入されました。しかし少数は未改造で、ワム23000のまま43-10を迎え、北海道に封じ込められました。昭和45年度には僅か14輌を数えるのみとなったのです。
模型製作のきっかけは思わぬ所から生まれるものです。「鉄道ピクトリアル7月号 43-10ダイヤ改正50年」に黄帯を纏ったワム23000の写真が載っているではありませんか。扉付近の一部の写真ですが、㋺ワム36398、確かにワム23000です。「道外禁止」の当形式など存在しないのではと思っていました。
さて、模型化するにあたり、以前からKATOのワム90000をディテールアップする構想がありましたので早速実行してみました。

下回りから加工します。ウエイトが収まっている関係で、一段下がっている中心部を切り抜きます。更に一体化されたブレーキテコ、軸受部をカット。残った3か所の2段リンク部と板バネを削り取ります。ブレーキテコと軸受部が一体モールドとなっているので、これを削り取ります。また、1段リンクとするので、板バネとバネ吊部を撤去します。
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1段リンクはワールド工芸のパーツを使います。現在は残念ながらメーカー欠品中ですが、汎用パーツとして常備して頂きたいものです。ブレーキテコはアダチのを使用しています。

床をプラ板で塞いで、床下機器を取り付けます。エコーのKC型ブレーキシリンダー、ホビーモデルのブレーキテコを使用し、0,5mmの真鍮線でブレーキ配管を、0,4mmでブレーキ引き棒を表現。

側面は殆ど手を加える必要はありません。標記を消して、手摺を真鍮線で作り替える程度です。


妻面は少々凝ってみました。解放テコ、手摺のモールドを削り取り、テコ受け等をロストパーツに置き換えました。

今年(平成30年)はヨンサントオからちょうど50 年の節目の年。黄帯を巻いたワム23000はちょっと不思議な感じがしますが、皆さんはいかがお感じでしょうか。