top of page
道外禁止貨車では稀有な冷蔵車を製作してみました。元となった資料は、「RM LIBRARY 28 国鉄冷蔵車の歴史(下)」に掲載されていたレ16000です。本車は、戦後間もない昭和21から22年にかけてレ6000形式として400輌近くが製造されましたが、当時は資材が不足していたり、トキ900等の廃車発生品などを流用したこともあって、車輪は短軸が採用されておりました。車体は戦前に製作されたレ5000形式と全く同様です。なかには断熱材が杉皮ボードなどという粗悪な代用材が使用されていた車輛もあったようで、後年更新されるまで、保冷性能は極めて低いものであったと予想されます。
短軸車であったため、2段リンク化改造は遅れ、ヨンサントウ直前に行われましたが、2段リンク未改造の車がレ16000形式に改番されて本形式になったのです。ただ、実際に改番されて使用されたのはレ16168、レ16169そしてレ16184のたった3輌でした。しかしこれらも在籍期間が短く、昭和45年中には全て廃車になりました。
模型製作にあたり、ベースはフジモデルのレ5000のキットを使用しました。これはあっさりとしたキットですが、車体巾がわずかに狭い以外には、基本的寸法は正しいので修正の必要はありませんでした。また、余計な手摺の穴なども無く、キットに良くありがちな大きな穴を埋める手間も省けます。シンプルでありながら基本寸法に誤りの無いキットは、好ましく思います。扉の周りには気密性を保つためのテープ張を表現してみました。
bottom of page