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 道外禁止の部屋 セキ1000(前期形)
 

幼い頃、セキの編成に斜めに補強のある車輌が、数輌入っていたのをかすかに憶えております。昭和40年ころまでだったと思いますが、その後は急速にその姿を見なくなりました。長い間、それは何という形式だったのか分かりませんでしたが、かなり後年になり、それがセキ1000の前期形(1000~1149)であることが判明しました。

この車の特徴ですが、炭箱の補強中仕切りは片側2箇所ですので、側板のリベットはこれに対応して2列、補強のアングルは3本です。アダチのキットのプロトタイプ1150以降は、中仕切りが3箇所に増えておりますので、リベットは3列。従って、アダチのセキ1000のキットは使えませんので、自作することにしました。

 

リベットを打ち出す都合で、車体はt0.2の燐青銅板を使うことにしました。ちょっと薄すぎるのですが、この厚さでなければリベットがシャープに出ません。打ち出しは左上の写真のように、誠に安直な方法によりました。模型店で求めたリベットガイドなるものを使い、木綿針の先を少し丸く成形したポンチで打ったのが右の写真です。打ち出し時の強弱が出ると思ったのですが、以外に気になりませんでした。
 

左上が組立前の側板と妻板。炭箱の組み立ては、部材が薄いので歪みや強度に注意して行いました。コーナには真鍮の角材を入れて補強してあります。この車体の特徴的な部分は何と言っても補強のアングル材でしょう。模型でもアングル材を使えれば良いのですが、実車はリベット接合なのです。
 

これを表現するのは手間が掛かりますが、まずエコーのリベット付ウインドヘッダーをハンダ付けし、その脇に1ミリの帯板を垂直にハンダ付けします。これによってリベットで取り付けられたアングルが表現できます。但しあまりコテを長い時間付けると、側板が変形しますので、注意が必要です。

アングル等の取付けが終わったら、側扉のヒンジです。小さいので厄介ですが、結構目立つので何とか加工して頑張ります。座は0.2ミリの帯板の両端を丸く削り、リベットを打ち出したものと、ヒンジ部は真鍮線を使用してみました。形はいまひとつですが無いよりはましでしょう。

そして、もうひとつ厄介なのは、側扉の上にある角波状の補強材です。ヤットコでひとつひとつ曲げていたのでは形が揃わないので、真鍮板で型を作り、薄帯板をプレスしました。型の精度のせいか、ちょっと角が甘いのですが、型を作り直すのも面倒ですので、妥協しました。


 

側扉の上にある角波形補強のプレス型。0.2×1.0の帯板をセットしてプレスします。

妻板の工作に移ります。ヨンサントウ以降の再現ですので、当然手摺やハンドル類は電化対応後の仕様になります。以前に紹介しましたセキ1000・3000・6000と同じですので、これに準じた工作を行いました。側扉開閉ギヤーケースは、真鍮の2ミリ板から切り出しています。下部をRに形よく加工するのが大変でした。

 床下は、実車の中梁はチャンネル材2丁を背中合わせしています。しかし、これでは強度不足ですし、横からは見えないので厚さ0.8ミリの帯板にしました。ボルスター部の横梁も同材で中梁に直交させハンダ付けしてあります。床下機器はKC形ブレーキシリンダーなど、最低限のものは取付けました。




 

仕上げは、酸洗い、脱脂をしてプライマー処理、ラッカー塗装。黄帯は塗装も考えましたが、塗装工程簡略化のため、インレタを使いました。しかし、アングル材や手すりを逃げて貼るのは結構面倒です。標記文字はエンドウのセキに付属していたものを使用しました。

ステップにこぼれて堆積した石炭を再現してみました。