スロフ52を作りました。

スロフ52は、昭和41年にスロ5111とスロ5112から五稜郭工場で改造され、それぞれスロフ521とスロフ522となりました。乗務員室に車掌弁の新設とデッキに手ブレーキ設置、尾灯の取付がされた程度で、スロ52とは外観上目立った変化はあまりありません。乗務員室は当初からあるので、車掌室の設置による定員の減はありません。札幌と函館に分散配置されました。定期運用を持つことも無く、存在意義の低い車輌であったように思われます。季節臨時列車に使用されるか、スロ52の予備車的な存在であったのでしょうか。

この模型は、ボナファイデプロダクトからスロ51/52のコンバージョンキットを使用しました。このシリーズはKATOの客車の屋根と下回りを利用して作るキットで、面倒な床下の工作をパス出来るのが魅力です。ちょうど、ジャンクに近いKATOのスハ43がありましたので、これを利用することにしました。しかし、資料などを調べていくと、スハ43とはかなり床下の構造は異なるようです。


 

お手軽にスハ43の床下をそのまま使って楽をするか、大掛かりに改修するか迷いました。しかし、この形式はもう一生作らないでしょから、あとで後悔することの無い様、覚悟を決めて取り掛かるとします。そうと決まれば早速着工。床下のモールドをニッパーでパッツン、パッツン。その後、平ヤスリで削り落とし。大体平になったところで、穴が開いてしまったところへプラ板で埋め、「ロックタイト」をたっぷりと塗布。完全に硬化させた後削り、水ペーパーで仕上げます。これでは既製の床下を使った意味がないですが、優れた集電システムを捨てきれなかったのです。

 

スロ51/52がUF130、スハ43はUF135で横梁の割付や形状も全く違います。上は梁を取付けたところです。本来ならばチャンネル材を使用すべきですが、取付強度と手間を考慮して2,0×1,0の角プラ棒を加工して取付けました。中梁と横梁は同一部材で特に横梁の端部は実物に似せて45°にカットし、中梁と横梁の接合部は亀甲形のガセットプレートを取付けました。又、実物には、横梁の間にはアングル材が入っておりますが、工作簡略の為、1,0×1,0の角プラ棒を接着しております。これで台枠は一応完成です。   

床下機器類の取付に入ります。「レイルロード」のスロ51のサイドビューを参考に、機器配置寸法を割り出しましたが、どうしても梁との関係でつじつまが合わないところが生じました。しかし考えていても進まないので、適当に調整した部分があります。今回の悩みどころのひとつにブレーキシリンダーがあります。一般の客車とはテコが逆向きのようです。エコーから「左向き」のブレーキシリンダーが出ておりますが、ロストの在庫品がありましたのでテコ部分を切り離し、ひっくり返してハンダ付け。左向きのブレーキシリンダーの完成です。

 

台枠完成。こんな感じです。

台車マウント式の発電機。エコーの部品を使いましたが、
発電機本体が、放熱フィンの付いた新式のものだったので、ベルト駆動の発電機とすげ替えました。

付属品箱はエコーを使いましたが、取付部を削り落とし、新たに真鍮帯板で吊り脚を付けました。手間は掛かりますが効果はあります(下写真右端の箱)。エアータンク、電池箱もエコーです。給・検水コックの水タンクまでのロッドも0.25燐青銅線で表現してみました。

ブレーキシリンダーの側面。空気溜との配管を繋ぎ、ブレーキ主管からの配管にチリコシと締め切りコックを取り付けました。ぐっと細密感が増します。付属品箱も取付脚で吊りました。

主要な機器と配管は大方完了しましたが、資料が無い為、ブレーキ主管と暖房主管は今回、思い切って省略しました。あと、発電動機(蛍光灯に交流電源を給電する装置)も未取付です。

床下はひと段落しましたので、車体の工作に移ります。まず、エッチングの票差しをモーターツールで削り落としました。そしてウインドシル・ヘッダーをハンダ付けします。側板に小穴が開いておりますので、裏からハンダ付けができます。更に念のため窓の小口からもハンダを流しておきます。これが終わりましたら、エコーの票挿しですが、曲がらないように取付るのには、いつもながら苦戦します。そしてこの状態でデッキドアも付けてしまいます。

妻板です。左が後位(デッキ・手ブレーキ)側、右が前位側。テールランプ及びステップが緩急車改造の際に取り付けられました。銘板が4枚並んでおりますが、「国鉄銘板」「製造所銘板」「近代化改造銘板」「緩急車改造銘板」でしょうか。幌枠は手持ちのモアのロストを取り付けました。手ブレーキのギア覆いの出っ張りが上下2箇所ありますが最後に取り付けようと思います。

側と妻を取付けました・・

床下の工作に戻ります。左は倶知安町六郷に保存されている、オハフ46501のブレーキロッド。緩急車改造された客車はブレーキシリンダーから延々とロッドとチェーンで、車体を横断しデッキの手ブレーキに繋いでいます。

便所流し管は台車マウントとしました。私にしては珍しく走行性能重視したと言えましょう。KATOのTR47台車を拡大してみると優れたディテールであることがわかります。取付方は、流し管裏に真鍮線を差し込み、それを台車に開けた穴に差し込み接着しました。
   
         

次は妻のディテールです。今回やってみたかったことの一つにホロの上部カバーでした。これは正式には「キセ布」と呼ばれるモノで実寸380m×1300mm。漏水を防止するためでありましょうか。

極薄の真鍮シートを炙ってなましたものに適当にシワを付けて貼り付けました。自然な形にするのが難いです。
 

それから端梁、ジャンパー栓、渡り板などを取り付けて妻部の仕上げとしました。連結してしまうと見えなくなる部分ですが、工作に力を入れたくなります。

屋根のルーフィーングの重ね部分の表現です。諸先輩が様々な技法を用いておられますが、私の工法をご紹介します。

実車では、水下(みずしも)から順番に上の方へ重ねを取って張り上げております。この継手部にアスファルト状の材料を塗って補強をしております。人の手で施工するものなので、丁寧に仕上げていることもあれば、適当に厚く幅広に塗りたくっている場合など様々です。

 

 

 

継ぎ目になる部分を1mm程開けてマスキングし、そこへ高粘度の瞬間接着剤を盛る。

接着剤を盛ったら硬化する前にマスキングを剥がし、楊枝で不規則に延ばし広げる。

      完成。(塗装前)
塗装後の写真はこちら。
 

最後に以前に入手した記念急行券をご紹介しましょう。画質は粗いですが、貴重なカラー写真です。他の資料では確認出来なかった、手ブレーキ側の妻がこちらを向いております。この客車シリーズと銘打った券は他にも、オロネ10 501、オハネフ12 501、オロハネ10 501、スハ45 1、スハユニ62 1などがあり、なかなか興味深いシリーズです。

完成した妻面です。貫通扉の色を迷ったのですが、オーソドックスなベージュにしました。(もしかすると銀?)

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