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 道外禁止の部屋 タラ1
 

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いつかは作ろうと思っていた貨車のひとつでしたが、おびただしいリベット群と、独特の形状の走り装置に躊躇することで数年が経ってしまいました。
 
模型化に一筋の光明がさしたのは、3軸長物車のチサ100のキットが出た時でした。走り装置はタラ1型と同一で、そのまま流用可能だったのです。そのバネ吊り受け部とは紡錘形の両端にボルトナットが付いているような形状で、とても6組も自作出来るようなシロモノではありませんでしたので、これには助けられました。
 
さて、下回りは良いとして、問題はタンク体でした。順当に考えればエッチングでリベットを表現した板を外注するということになるのでしょうが、それでは板の重ね接ぎ部分の表現が出来ません。鉄板の板厚が結構目立つのです。二昔前の飛行機プラモのように、継ぎ手を凸モールドでお茶を濁すかとも考えましたが、どうも諦め切れません。

悶々と過ごしていた或る日、模型仲間と会話していると「紙で作ったら。」とのお言葉。なるほど!紙ならばリベットも簡単に打ち出せそうだし、重ね板の表現も出来そうです。早速文具店へ走り、使えそうな上質紙を求めて来ました。
 
CADで作図したタンク体の展開図を上質紙に印刷。このデータにリベットの割付も入力したので、針で根気良くプツ、プツとリベットを打ち出して行こうというものでした。しかし予想されるのは、力の入れ加減でどうしても強弱が出て、リベットの大きさが揃わないではないかと考えました。

そこで、一計を案じて針をパイプに通し半田で固定、パイプの先から僅かに針先を出したリベッターを作りました。パイプがストッパーになって常に一定の大きさのリベットが打ち出すことが出来るというものです。ところがいざやってみるとなかなか思ったとおりのリベットにならない。これは針先を適度に丸めるということと、パイプから針先の出し方を微妙に調整することで解決しました。
 
幾枚かオシャカにしましたが、なんとかモノになりそうなタンク外板を作りましたが、これをDIY店で求めた20φの桂材(これまたタンク径にピッタリ!)に巻くという計画。これなら板の重ね部の表現が出来るというものです。先ず第一層目となる外板を高粘度の瞬間接着剤で慎重に芯材に巻き付けた後、二層目を巻き付けて行きました。実車は筒状にした鉄板を次々重ねて、リベット接合したもののようです。長手の接合部分が重ならない様に、左右互い違いに組み立てられていることに注意して貼り付けて行きました。
 
これで何とかタンク体は完成、最後に低粘度の瞬間接着剤を全体に染み込ませてリベットが潰れないようにと補強しました。ペーパー工作に不慣れなこともあってブラス製のカッチリとした印象には程遠い出来でしたが、まあ雰囲気は出たと自己満足しております。ドームも本体と同じく木の丸棒から削り出し、サーフェーサーで下地を調整したものをタンク体に取付けました。
 さて、下回りは特記に値することも無いのですが、チャンネル材を台枠に使用し、組み立てております。走り装置は前記したように「チサ」のキットを流用してありますが、端部の一軸は3点支持となるようにイコライズさせております。

仕上げですが、木+紙のタンク体はラッカーサーフェーサーを吹きつけ、リベットを潰さぬように慎重に研磨した後、これを台枠に固定した後に洗浄、塗装しました。

レタリングは各社のインレタの使える文字を寄せ集めて使用したのですが、「揮発油専用」と「出光興産株式会社」は使えるものが無く、熱転写プリンターでデカールを自作しております。これらの文字は既製のフォントを使用せず、一字一字手書き風に作図しております。社紋の「アポロマーク」はアダチのデカールを使いました。


◆後日談だが、製作して数年が経った時、サーフェーサーと瞬間接着剤との相性が良くなかったらしく、タンクバンドやドームの真鍮部品が取れてきた。おまけに、タンクの塗装面にクラックも入ってしまった。プライマーとの相性も悪かったらしい。
それから数年間、破損したまま休車状態であったが、最近レストアして現役復帰させた。外れた部品を「多目的接着剤」で再接着して部分塗装した。今度は大丈夫だろうか・・?
木+紙+真鍮のハイブリッド工法は良いアイディアだと思ったのだが、この事
件以来、工法を見直すことにした