トラ90000【附:トラ90000の角度と萩野駅】
貨車コレクション

トラ90000は昭和39年からトラ23000・トラ35000から改造されたチップ積無蓋車です。ケージの種類には何種類かあるのは知られていることですが、このホビーモデルから出ている形が、北海道では大多数を占めているようです。トラ23000から改造されたものは、2段リンクに改造されず43・10でロ車指定、トラ190000となり別形式となりました。
シートは模型用として発売されていたもので、商品名は忘れましたが、アルミ箔にゴム系のコーティングをしているようなものです。
しかし、現在は見かけなくなりました。少しコシがあり、柔軟性に欠けますので、馴染みが良くありません。ゆくゆくはシート部分を作り直そうかと思っております。
「トラ90000の角度」と「萩野駅」

以下のトラの写真は平成8年萩野駅他で撮影したものです。当駅からは日本製紙の専用線が分岐しており、陣屋町からトラ90000がチップをピストン輸送していました。また、一部の製品はコンテナでの発送もしていたようです。尚、現在はこの専用線は廃止となっております。プリントからのスキャンなので、一部画質が良くない写真もありますがご容赦下さい。
▲北海道に配置されたトラ90000はこの3段ケージが大多数を占めます。以前は管理局名が大書されていましたが、廃止されています。

▲北海道には珍しい4段タイプ。安達のキットはこのタイプですね。本州からの転属車なのでしょうか。






▲床下のディテール。国鉄銘板と並んだ、改造銘板には「チップ車改造・旭川工場・昭和41年」と刻まれています。軸箱の白の四角は「サーモラベル」と呼ばれるもので、軸箱が発熱した際に赤色になり、異状を知らせます。

▲ケージ部分のアップ。左の車輛はオリジナルの金網ですが、右の車輌は丸穴のパンチングメタルです。撮影した時分は金網よりもこちらの方が多かったような気がします。上端部にはシートが丸めて収納されています。模型で空車を作る場合にはこの表現が必須ですね。また、ケージには足掛けと「架線注意」の標記が取り付けられています。細いチェーンが下がっていますが、ケージを開けて固定する為のものでしょうか。


▲トラ90000とは直接関連ありませんが、萩野駅の写真を少し。コキのまっすぐ向こうが製紙会社への専用線です。中央やや左に小さく写っているのが、スイッチャーの小型DLです。


▲小型DLはこの後間もなく専用線の先へ出発して行きました。側線にぽつねんと唯一輌、コキ50000が佇んでおりました。ちなみにこの緑塗装の250000番代は平成24度に全廃となっております。以上の4枚の写真は平成17年1月に撮影したものです。1月の北海道といえども、このあたりは気候も温暖で、積雪ゼロも珍しくありません。