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 道外禁止の部屋 ワム3500
 

大正生まれのワム3500を製作しました。大正6~14年に1万輌以上製作され、大正期を代表する有蓋車です。なにぶんにも車齢が高く、走り装置もシュー式であったので、ヨンサントオで多くの車輛が廃車となりました。しかし一部はマルロ車として道内に封じ込められました。

 さて、以前からワム3500を作りたかったのですが、キットなどは発売されておらず、昨年からスクラッチしようと牛歩のごとく少しずつ手を掛けておりました。妻板までが完成した所で、レイジージャックなるメーカーからキットが出てしまいました。同社のサイトを見た所エッチングキットらしく、これがまた凄まじいまでのパーツの数。早速取り寄せてしまいました。キットの箱を開けた所、その緻密、繊細さに舌を巻き、恐れをなして暫く封印をしていたのですが、意を決して製作に掛かりました。

 車体は外側をパタパタと折り曲げ、箱にしたものに内張りをハンダ付けするという構成です。これに各パーツを取付けるですが、なにせ繊細なパーツばかりです。これを傷めないように慎重にランナーから外して行きます。最近のエッチングキットの特徴として大変に精度が良く、嵌め合いは良いのですが超スーパーディテールキットの故、膨大な数のパーツとの格闘となりました。例えば、屋根垂木のパーツがあったり、車内には馬繋ぎの丸環があったり、こんなものまでと思うパーツが付いています。床下に至っては台枠や梁、ブレーキ装置が完全に再現されています。私は適当に省略しましたが、ディテールアップならぬディテールダウン?ということを初めてしました。まさにここまでやるか!といったキットなのです。


 

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